X680x0をパーソナルワークステーションからミュージックワークステーションへ発展させよう、少々大げさですが、これが今回の開発のキーワードでした。
ver.3.0になって、最も大きく進歩した点は、なんといってもMIDIの最大4系統出力とAD PCMのメロディシーケンス機能です。前者はMIDIボード(CZ-6BM1 / 互換品)を最大2枚、そしてRS-232C MIDI 2系統(PC-98用シリアルMIDIケーブル使用時)を同時に制御できる機能であり、最大64チャンネルのMIDI出力を同時に行えます。後者は (C)Wachoman氏に制作していただいたMPCM.Xが完成して初めてできるようになった機能です。彼には今回の開発でほんとうにいろいろと助けていただきました(この場を借りて感謝の意を評します)。MPCM.XによりX680x0の内蔵AD PCM音源をあたかもFM音源のような柔軟さで制御することができ、本来のAD PCM音源のスペックを遥かに超越した音楽表現が行えるようになりました。
X680x0は確かに現在では主流のパソコンとはいえなくなってきましたが、ことに音楽情報を扱うということにおいては、割り込みアーキテクチャの完成度の観点からは現時点の標準的なWindows95パソコンに優っています。パソコンを一つの道具としてとらえた場合、X680x0はまだまだその道具としての役割を果たせます。
Z-MUSIC ver.3.0が、その道具としての新しい機能の一つとなることを期待しています。
ハードウェアパワーを200%絞りだす史上最強の音楽記述言語!
- 65535トラック同時演奏可能。MIDI出力64チャンネルを実現
- AD PCM音源による16チャンネルメロディシーケンス機能搭載
- アゴーギグ機能やエンハンストARCC機能を新装備
- 複数のX68000を接続して同期演奏可能
- 音階によって音色を切り替えるTIMBRE SPLIT機能搭載
- Z-MUSIC用サンプル曲100曲以上を収録
- CD-ROMにはXユーザーによる各種フリーウェアを満載